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ブログ|オハナこどもクリニック赤羽|赤羽駅西口徒歩3分の小児科|土日診療(隔週)

HPVワクチン接種の勧め

こんにちは。
オハナこどもクリニック赤羽院長の宮川雄一です。
今回は「HPVワクチン」に関するお話です。

2021年11月の厚生科学審議会でHPVワクチンの積極的勧奨差し控えの終了が決まり、積極的勧奨が再開されるというニュースをご覧になった方もいらっしゃると思います。
ここでは、HPVワクチン接種で予防出来ること、差し控えと再開の理由、男児へのHPVワクチン接種に関して順にお話を致します。

HPVワクチンは、ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染を予防します。HPVには複数の型がありますが、感染すると子宮頸がんや尖圭コンジローマの原因になりやすい型があることが知られています。2価HPVワクチン(サーバリックス)には子宮頸がんの原因として多い16型・18型の感染を強力に予防する効果があり、4価HPVワクチン(ガーダシル)には16型・18型に加えて尖圭コンジローマの原因として多い6型・11型の感染を強力に予防する効果があります。16型・18型をあわせると子宮頸がんから検出されるHPVの2/3程度になりますが、更にいくつかの型の感染も予防するワクチンが9価HPVワクチン(シルガード9)です。若年時の4価HPVワクチンの接種により子宮頸がんを90%近く予防出来たとする報告があり、9価HPVワクチンの接種により90%以上予防出来るのではないかと期待されています。
9価HPVワクチンは現時点で国内では任意接種となっており、当院では扱っていません。2価HPVワクチンと4価HPVワクチンは定期接種で用いられ、当院では後者を扱っています。北区のホームページにもHPVワクチン接種に関するページがありますので、ご確認のうえ是非ご検討下さい。

このように有効性が確認されているHPVワクチンですが、国内では2013年に積極的勧奨差し控えとなりました。これは、接種後に報告された「多様な症状」が問題となったためです。具体的には、手足の動かしにくさ、広範囲の痛み、不随意運動などです。その後行われた全国的な調査などでは、これらの症状とHPVワクチン接種との因果関係は証明されませんでした。ワクチンを接種されていない女児でも同程度にこれらの症状が認められたという報告もありました。その結果、ワクチンの有効性も鑑み、積極的勧奨の再開が決定されました。
ただし、注射時の痛みや不安に伴う迷走神経反射によると考えられる失神の報告はあり、接種後15〜30分間は安静にすることが勧められています。当院でも接種後15分間は院内でお待ち頂くことをお願いしています。

さて、HPVのなかには感染すると子宮頸がんのみならず、尖圭コンジローマの原因になりやすい型もあることをお話しましたが、肛門がん・咽頭がん・陰茎がんの原因になりやすい型もあります。つまり、男性の発がんにもHPV感染が関係するのです。更に、HPVの感染経路が性交渉であるため、男性のHPV感染を予防することが女性のHPV感染の予防に繋がるという点も重要です。これらの理由から、男性へのHPVワクチン接種も大切であり、現時点では9歳以上の男児に4価HPVワクチンが接種可能です。任意接種で、当院では1回につき16000円を頂戴しています。是非ご検討下さい。

 

オハナこどもクリニック赤羽

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★個々のお子さんについてのご質問は個別にお答えするのが困難ですので、ご心配なことなどがあれば受診を検討ください。なお、内容によってはオンライン診療も可能です。

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