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こんにちは。
オハナこどもクリニック赤羽院長の宮川雄一です。
今回は、お子さんの鼻詰まりに関するお話です。
「子どもの鼻が詰まっていて苦しそう」ということで受診される方は多いです。
風邪による鼻詰まりは2週間程度で自然に良くなることが多く、お薬の効果は比較的限られています。
一方、アレルギー性鼻炎による鼻詰まりは自然に良くなるというよりは、お薬が徐々に効いてきて治ることが多いです。
どちらの鼻詰まりに対しても有効な方法が鼻水吸引です。
特に鼻がかめないお子さんは、鼻水がたまることで重度の副鼻腔炎になったり、中耳炎になったりすることがしばしばあります。適切な鼻水吸引でそれらを防げることが知られています。
当院では鼻詰まりがあるお子さんへの鼻水吸引をいつでも受け付けています。ご自宅での鼻水吸引の方法やお勧めの吸引器も紹介していますので、お気軽にご相談下さい。お風呂上がりでお子さんの鼻の中が潤っていると鼻水が良く吸える、というご経験がある方もいらっしゃると思いますが、1歳以上のお子さんであれば、鼻の中を潤して鼻水を柔らかく・吸いやすくするミストも紹介しています。
アレルギー性鼻炎の発症時期が低年齢化してきていると言われています。お子さんが鼻詰まりを繰り返したり続いたりする場合は、アレルギー性鼻炎の可能性も考え、必要であれば検査を行っています。
お子さんの鼻水がアレルギー性鼻炎によるものなのか、それ以外の原因(風邪など)によるものなのかを区別するために有用な検査として、鼻汁好酸球検査があります。お子さんの鼻水を専用の綿棒で少量採取し、その中に「好酸球」がいるのかを調べます。「好酸球」がいればアレルギー性鼻炎の可能性が高いと判断します。外部の検査機関にお願いするため結果判明まで数日かかりますが、お子さんへの負担が少なく、信頼性が高く、治療方針を決めるのに有用な検査です。
アレルギー性鼻炎と考えられるお子さんが、何に対して反応しているのか(例えば、スギ花粉が飛ぶ時期に鼻水が出やすいのか、ダニが多いところでは鼻水が出やすいのか、など)を調べる検査として、血液検査があります。鼻汁好酸球検査でアレルギー性鼻炎と判断されたり、特定の条件で鼻水が出やすいお子さんにはお勧めしています。やはり外部の検査機関にお願いするため結果判明まで数日かかりますが、日常生活上の注意点を整理するのに有用な検査です。
オハナこどもクリニック赤羽
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★個々のお子さんについてのご質問は個別にお答えするのが困難ですので、ご心配なことなどがあれば受診を検討ください。なお、内容によってはオンライン診療も可能です。